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親父が死んだ日

【5月16日】入院後も親父の病状は悪化の一途を辿っている。薬も自分ひとりでは飲めなくなっていた。手伝ってあげたいけれど僕にはできなかった。なぜかはうまく言えない。

【5月17日】今日は病院に行かなかった。親父のことが心配だったが、でも行かなかった。親父はわかってくれているはず。きっとわかってくれているはず。

【5月18日】親父はもうほとんど喋れなくなっていた。話しかけると僕をずっと見つめている。親父の目頭に涙のようなものが見えた時、それが何を意味するのかは理解できた。僕は非常階段の踊り場に出た。

【5月19日】一日中家にいた。電話が鳴るのが怖い。

【平成20年5月20日】
午後五時過ぎに電話が鳴る。病院にいるお袋からだった。内容は聞かなくてもわかる。すぐに病院へ向かった。

親の死…それは誰もが経験するであろう、あるいは既に経験していることなのだけれど、今の僕にとってはとても受け入れられない、受け止められないことであった。
周りに誰もいないことを確認してから親父の死に顔を見た。
寂しかったよね。
悲しかったよね。
自分の息子が碌に病院にも来ない人間になるとは思ってもいなかったよね…。

少し経つと近くの親戚の人達が集まり、葬儀屋など必要なところに連絡をしてくれた。まったく何もできず立ち尽くしているだけの自分が腹立たしかった。

帰宅後、古いアルバムを開いてみた。そこにはまだ小さな僕を抱き満面の笑みを浮かべる若き日の親父がいた。彼の人生で最高の笑顔。それがなおさら悲しい。
涙が止まらない。

JUGEMテーマ:僕の私の日記帳
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    念願の古びた小手を手に入れたぞ

    − オズトロヤ城 −
    カギ出ねえな…。しかも希望者4人かよ。今日中に出るのか?……ん?
    Mankonurenure(以下M)「カギ出たみたいですぅ!」
    Chinkobinbin(以下C)「裁きのカギか…。欲しいならどうぞ」
    M「これ、コッファのカギですか?」
    C「いや、これは…」
    Ikemensugiru(以下僕)「そそっ!そうだよ。これ、コッファのカギ!」
    M「希望者4人もいるのに、わたしがもらっちゃってもいいんですか?」
    僕「いいよ、いいよ!Mankonurenureさんかわいいし」
    M「ええ?かわいいとかわかるんですか?」
    僕「わかるよ!絶対かわいい。Mankonurenureさん、おめでとう!もう帰ってもいいよ」
    C「えっと…。そのカギは…」
    僕「よーし!Mankonurenureさんかわいいから、大サービスでデジョンIIしてあげるね!」

    チッチッチッ。こんにちは、×ボタンです。久しぶりにFF11をやってみました。多いときでも週に2〜3回というまったりプレイです。今日は獣使いAFの古びた小手を取るために、クロウラーの巣のコッファを開けに行ってみました。そうしたら、やっぱりいましたよ、先客が。スニークをかけてDragonflyがたくさんいるところに行こうとしてたんです。僕は声をかけました。
    「えええ!?なんでわざわざスニークするんですか?」
    「は?あのトンボ、アクティブでしょ!?」
    「あはは、違いますよ!」
    「いや、確かそうだったはず」
    「ふふっ…。僕を誰だと思ってるんですか!?有名な獣使いですよ。どのモンスターがアクティブかは熟知してますって」
    「獣さんでしたか、これは失礼。Dragonflyっていうトンボはノンアクティブなんですか!?」
    「当たり前じゃないですか!スニークのMPがもったいない…」
    「おお、ありがとうございます!ひとつ勉強になりましたっ!」
    「コッファ探し、がんばってくださいね」
    「はい!行ってきまーす」
    ライバルが1人減りました。

    あったー!コッファだあああ!えっ?なにいぃ!イカ臭いガルカが取ろうとしてるじゃないか!
    「おい、そこのガルカ!おまえ、僕がタルタルだからってバカにしてんのか!」
    「してねっすよ。コッファ開けようとしてるだけっす」
    「おまえな…そういう暴言吐くとGM呼ぶよ!?」
    「おおおっおいら、なにも言ってないっす……」
    「また暴言か…。掲示板に晒すからな!もうFFできないようにしてやるからっ」
    「そそっそんなああ…」
    「許してほしければ、コッファは僕に譲るんだな」
    「それはできないっす!」
    「ええい!やかましい!!こうしてやる!秘技『蟲穴の宝のカギ使用』!!」
     宝箱には古びた小手が入っていた
     Ikemensugiruだいじなもの:古びた小手を手に入れた
    「ひ、ひどい…。ひどいっす!おいらが開けようとしてたのに…。ひどいっすー!」
    「おまえ、ホント暴言吐きまくりだな。まじGMコールするわ」
    こうしてそのガルカはアカウント停止になり、僕はやっとの思いで古びた小手を入手できました。
    明日からもまたヴァナ・ディールが平和でありますように!

    JUGEMテーマ:人間関係
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      ごめん

      俺は酒を飲まない。煙草は吸うが、酒は飲まない。世間一般では飲酒より喫煙のほうが嫌われているのは承知しているし、それに異を唱えているわけでもない。そして、意識的に酒を控えているわけでもないのだ。

      少し前の話だが、親父が入院した。肝臓病が悪化したのだ。親父は、俺が小さい頃から酒を浴びるように飲んでいた。酔っているときの親父は大嫌いだったし、子供ながらにこの世から酒なんてなくなってしまえばいいのにと思ったりもした。

      今日病院へ行って来た。親父は、太り気味だった以前の面影はなく、別人のように痩せこけていた。悲しかった。とても悲しかった。酒を飲んでいる親父は確かに嫌いだったが、この屑のような息子をここまで育ててくれた。俺にはとてもできないことだ。子供の頃から悪いことばかりしてきた俺だから、親父はとても苦労してきただろう。俺が生まれてからは良い人生とはいえなかっただろう。でも、今の俺には何もしてやれない。

      親父の肉をあんなに削ってしまったのは、酒と、そして俺なのかもしれない。
      ごめんね、おとうちゃん…。

      JUGEMテーマ:君。
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        来ない朝

        あるところに仲間内でも醜いと評判の一匹のカラスがいました。いつものように独りぼっちで下を眺めていると、とても可愛い人間の少女を見つけたのでした。その少女に一目惚れしてしまったカラスは、次の日から彼女の部屋が見える電線に留まり、毎日少女を見つめていました。一週間もすると少女のほうもカラスに気付き、少しはお喋りをするようになったのです。彼女が何かを欲しがると、カラスはすぐにどこからかそれを用意しプレゼントしていました。ある日少女は言いました。
        「もしカラスさんが人間だったら、私たち恋人同士になっていたかもしれないね」

        カラスは人間に生まれてこなかった自分を憾みました。そして三日三晩考えた末、ある魔法使いに会いに行くことにしたのです。彼の魔法はとても強力なことで知られていましたが、しかしまた法外な報酬を要求することでも有名でした。
        「私を人間の姿に変えてください。一日限りで構いません」
        「ほう、これはまた難しい依頼じゃのう。できんこともないが、それなりの金額は覚悟しておろうな?」
        「…それが……」
        「なんと!用意してないじゃと!?………まあ、よいわ。しかし、その代わりにお主の命をもらうことになろうぞ」
        命と引き換えに、一日だけ人間として少女に会える…。カラスは悩みましたが、魔法をかけてもらうことを選んだのでした。
        「本当によいのじゃな?」
        カラスが頷くと、魔法使いは間髪を容れず呪文を唱えました。

        念願が叶ったカラスは急いで少女の家に向かいましたが、留守なのか少女は見当たりません。しかし人間の姿でいられるのはその日だけです。カラスは少女が帰ってくるまで、彼女の部屋が見える場所で待ち続けました。やがて日が沈み、辺りが薄暗くなってきた頃にやっと少女は帰ってきたのでした。部屋の明りが灯るのを待って、カラスは窓から中を覗いてみました。すると、そこには少女とともにひとりの若い男がいたのです。カラスは、体の中から何かが逆流してくる感覚と同時に、下半身から力が抜けその場に座り込んでしまいました。でも、もしかしたら兄妹かもしれないという淡い期待を抱きつつ、もう一度窓を見てみると、比較的薄いカーテンに映るふたつのシルエットは、お互いに重なり合い、そして崩れ落ちるように窓枠の下に消えていきました。

        魔法が解け、自分が元の姿に戻ったことにさえも気付かない位、茫然自失状態のカラスの前に現れたのは、あの魔法使いでした。
        「哀れよのう……じゃが、約束は守ってもらわにゃならんぞ」
        「…こんなことになるとは………」
        「お主は夢を見すぎたのかもしれんのう。まあ、終わったことじゃ。何も言うまい」
        「…やはり神様などいないのか……」
        「神じゃと!?神とはのう…不幸な者の心から生まれ、幸せ者のところへ飛んでいってしまうものなのじゃ。愚かなるカラスよ。お前は数えきれないほどの神を生んできたではないか」
        それだけ言うと、魔法使いは迷うことなくカラスの首を刎ねました。

        「誰かいるのかしら…」
        少女は外が騒がしいことに気付き、窓に手をかけました。
        「怪しいやつがいたら危ない。僕が確かめよう」
        若い男はそう言い、恐る恐る窓を開けて明りを向けてみました。
        「カラスだ。でも、もう死んでいる。どうしてこんなところで…。他に怪しいやつは………うん、大丈夫、いないみたいだ」
        「死骸?いやだわ。しかも、カラス?気持ち悪い!もう外はいいの。ねえ…愛しているわ…」

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          あの日僕達が見た風景

          今日本屋で裕二を見かけた。中学の時一番仲の良かった友達だ。その後別々の高校になってからは、今日までほとんど会う機会もなく過ごしてきた。当然のことながら中学校時代とはだいぶ変わっていたが、このように不意に会ってもわかる程度の面影は残しているようだ。避けたわけではないが、声をかけずに帰宅。そして買ってきた雑誌を開こうとしたその時、あの五年前の記憶が蘇ってきた。

          −中三の11月某日−
          裕二は一年生の真弓を好きになったと僕に告白してきた。僕より本人に告白したほうがいいのではないかと思いつつも、どんな子なのか興味があったので二人で真弓を見に行き、こんなところが良いとかそうでもないとか勝手に二人で盛り上がっていたものだ。僕から見た真弓は、可愛らしい子ではあるが僕の好みのタイプではなかった。まあ僕達二人の好みが違うということは取り合いにならないということでもあるのだけれど。
          −12月某日−
          僕には二つ下の妹がいる。そう、あの真弓と同学年。学年ばかりかクラスも一緒だった。それを知った裕二は、妹から真弓の住所を聞き出して欲しいと言ってきた。年賀状を出したいらしい。まったく知らない人から年賀状が来たら怖がられるんじゃないかと思ったが、そこのところはあまり深く考えないことにして妹に聞いてみる。もちろん裕二に頼まれたということも忘れずに言った。僕が知りたがっていると勘違いされた日には何を言われるかわかったもんじゃないから。住所はクラス全員の名簿みたいなものがあってすぐにわかった。が、もうひとつ裕二にとっては聞きたくないであろうことまで聞かされてしまったのだ。それは…真弓には好きな人がいるらしいということだった。好きなだけなのか付き合っているのかまでは聞かなかったが、とにかくそういうことらしい。次の日僕は裕二に真弓の住所を書いた紙切れを手渡す。しかし、彼女に好きな人がいるということは、僕にはとても言えることではなかった。
          −翌年1月某日−
          そこには朝からハイテンションの裕二がいた。真弓から年賀状が届いたらしい。それが義理だとしてもわざわざお返しに出してくれるということは、彼女は結構やさしいのだろう。ただ、あのことを知っている僕としては、素直に彼と一緒によろこんでやる気分にはなれなかった。いつもより口数の多い裕二と少ない僕、それはその日一日中続いた。


            僕にはさ ひとつの夢があったんだ
            あっそうだね 夢なんて誰でも持ってると思うし
            僕もひとつだけじゃないかもしれない
            えっとね いちばん大切な夢のことだよ

            でもさ それを捨てなきゃいけなくなったんだ
            他の夢はいつまでも持ち続けていられるんだけど
            これだけはそうできないらしいんだよ

            夢ってさ 今まで実現したことがないから予定通りってとこなのかな
            だけどね 予定通りなんだけどね なんだか涙が止まらないんだよ
            ずうっとね 涙が止まらないんだよ


          −2月某日−
          真弓が転校するらしい。それも一週間後に。情報源は妹なので間違いはなかった。次の日、裕二に会うと真っ先にそのことを伝えた。一瞬驚いたような表情を見せたが、「そう」とだけ答えた。真弓には好きな人がいる。でも、もうすぐいなくなってしまう。結果はどうあれ気持ちを伝えてたほうがいいんじゃないかと僕は思った。
          「なあ裕二、この際はっきり言っちゃえよ」
          「いや、やめとくよ」
          「もうすぐ転校しちゃうんだぞ」
          「……」
          「ダメもとでいけよ。言わなかったらずっと後悔するんじゃないか?」
          「…でも…あの子には好きな人がいるんだよな…」
          ポツリと言った裕二のその言葉は、僕は胃の辺りをキューと締め付けた。が、冷静さを装い会話を続ける。
          「なんでそんなことわかるんだ?」
          「……」
          「裕二!」
          「なんとなくだよ」
          「いつからそんなこと考えてたんだ?」
          「うーん…いつだったかな」
          「じゃあ、もうそれでもいいから言っちゃえよ」
          「…………」
          「それでいいのか?裕二!」
          「…ああ…いいんだ…」
          裕二は僕から少し離れ、宝物のように大切にしていた真弓からの年賀状をずっと見つめていた。彼の肩が震えたようにも見えたが、それは僕の心が震えたせいだったのかもしれない。

          その日は裕二と徒歩で帰った。あまり言葉を交わさなかったけれど、その日に限ってのそれは僕達にとって必要なものではなかった。

          今でも憶えている。あの帰り道。
          あの頃は遠くの景色が今よりずっと近くに見えたような気がする。

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